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ヒマつぶし情報

2023.10.05

【キタコレ!】伊藤桃連載vol.42 75年ぶりに誕生した路面電車「芳賀・宇都宮LRT」でGO!

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“路面電車”と聞くと、どことなくレトロなイメージがあるかたも多いのではないでしょうか。しかしつい先日、8月26日に宇都宮に75年ぶりに新しい路面電車が誕生しました。その名も「芳賀・宇都宮LRT」、ライトラインです。開業ほやほやのこの路線にさっそく訪れてまいりました。

ライトラインが走るのは、宇都宮駅東口。

駅も、街もお祝いムード一色です。記念メニューがあるお店もいくつかありました。

さて乗り場に行くと、私のように物見でやってきた方で平日にもかかわらず結構な賑わいです。そんな中、すーっと電気モーターならではの静かな音とともにライトラインがやってきました。

デザインのコンセプトはずばり、“雷の雷光”。

宇都宮は雷が多く「雷都」と呼ばれているそう。雷は雨を降らせ、お米を育ててくれ、また街に恵みももたらしてくれる…とのことで、このデザインになりました。黄と黒のスタイリッシュな車体が、近未来感ありカッコイイ。

内装も同じカラーリング。

運賃は距離によって変わり、150円~400円で、この宇都宮駅から工業団地のある芳賀までの14.6kmを約50分でつないでいます。

宇都宮は車社会。もともと、駅と工業団地はバスでつながっていました。しかしHONDAなど大手企業が多く、必然的に従業員も多いため、通勤時間の交通渋滞が大きい問題に…。その解消のために導入されたのがこのライトラインです。

この開業を境に廃止となったバス路線もあり、宇都宮の交通が変わっていくことを実感しました。

さてはて、駅の周りを歩いていてちょっと驚いたことが。

道路に書かれた「はいらないで」の文字…。ここは線路を横断できる箇所なのですが、道路法により新しく踏切をつくってはいけないため、文字での警告となっています。これもまた近未来的…。

そんなライトラインにさっそく乗車開始。このライトラインはICカードでも乗車できるのですが、バスなどと違うのは、カードリーダーが2種類あるところ。乗るときは緑のリーダーにタッチ、降りるときは黄色にタッチします。各ドアの両側についていているので、スムーズに乗り降りできました。

まずは、宇都宮駅からほど近い街中をぬけていきます。

途中、大型のショッピングモールがあるのも、地方都市ならでは。

そして何度も訪れる急こう配にびっくり。さながらアトラクションのようにアップダウンを走っていきます。この馬力も電気モーターならでは。実は、これよりもっと驚くべき坂がこの後待っているのですが…。

釣り人がたむろう、涼し気な鬼怒川を越えて…

大企業が立ち並ぶ工業団地へと、車窓はくるくると変わっていきます。

途中駅では、バス以外にも駐車場や駐輪場などトランジットセンターがありました。生活の足として、また観光としてもこのライトラインを便利に乗ることが出来ます。

そして、このライトライン最大の見どころはこちら。芳賀町工業団地管理センター前をでると、急な坂が待ち構えています。こう配は約60‰…つまり1kmすすむと、60mもの高低差が生じる急な坂を電気モーターでするすると登っていきます。この勾配は、かつて日本一の急こう配だった信越本線碓氷峠の66.7‰にも匹敵します。

あまりにもスムーズなので乗車していると気づきませんが、外から撮影するとその坂道の険しさに驚きました。

急こう配をのぼり、終点の芳賀・高根沢工業団地に到着です。名前の通り、停留所のまわりには工業団地がひろがっています。開業初日ということもあり、多くの人がここで折り返し乗車していました。

さてはて、最後は宇都宮のグルメスポットをご紹介。

餃子のイメージが強い宇都宮ですが、いちごも美味しい!

ライトラインの停留所がある宇都宮東口にある「宇都宮テラス」の中にある「とちおとめ×芭莉式」では、とちおとめを使ったスイーツを楽しめます。私が頂いたのは栃木生まれの牛乳ととちおとめソフトのミックス。なんと最後1かけがとちおとめまるごと1個分と、ぎゅっと苺を濃縮したドライパウダーをかけてくれる太っ腹ぶり!

東武宇都宮まで足をのばせば屋台横丁などもあります。

鉄に食に酒に、魅力たっぷりな宇都宮。

75年ぶりの路面電車に会いに、訪れてみてはいかがでしょうか。

今回の探索人

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